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 サタディレヴュー #148     

  恐怖のイエズス会                      6.  16. ’12

 

 「恐怖の世界大陰謀」(三交社)の中でデーヴィット・アイクはイエズス会について、かなりページをさいている。

 イエズス会については先週のレヴーで言及したが、この件については日本人全員が知っておくべき情報と思われるので、前掲書から、その部分を紹介したい。

 創立者イグナチオ・ロヨラは1491年クリスマスイブにスペインのバスク州ギプスコアにあるロヨラ城に生まれた。

 仲間と共に1537年にイエズス会を創設し、1540年にローマ教皇から認可を受けて以来、組織の勢力は拡大を続け、現在では地球上で最も強力な秘密結社のひとつになっている。

 ロヨラは、イエズス会士は「死体のように従順」であるべきだと言った。彼が1548年に著した『霊操』は今でもイエズス会の「教育」の拠り所だ。これはイエズス会士に自分の判断を中断するように求めるもので、十三番目の規則ではローマカソリック教会から言われる事のみを信じるのが美徳だと説いている。これは「たとえ真実ではなくても」ということで、明らかに白に見えるものでも、カソリック教会が本当は黒だというならそう信じるべきだという例が上がっている。

 入会の儀式で修道院長が入会者に対して次のように確認する。 

 “自らを偽る事、ローマカソリック教徒のあいだではローマカソリック教徒のように振舞い、あなたの盟友のあいだでさえスパイとして働く事。誰も信用せず、だれも信用しないこと。嫉妬と憎悪の種を、平和な地域や州や国のあいだに密かにばらまくこと。彼らが互いに戦い、血を流すように仕向けること。独立を守って繁栄する国々に革命と内戦をもたらすこと。

 争い合う勢力の一方につき、もう一方の勢力に入り込んだ兄弟会員とともに、秘密裏に仕事を行う”(現代の英国情報部やCIAで使われている手口はかれらによって5世紀も前に“開発”されていたのだ)

 そして入会者はイエズス会とローマ教皇の共通の「敵」との戦いに従事することを誓う。

 “私は機会ある限り、密かに、あるいは公然と、指示されたとおりに、すべての異教徒やプロテスタント、自由主義者をこの地上から根絶させ、撲滅するまで徹底的に戦い続けることを誓い、宣言する。相手がどのような年齢、性別、健康状態でも決して容赦はしない。忌まわしき異教徒を吊るし上げ、病弊させ、茹で上げ、皮を剥ぎ、首を絞め、生きたまま地中に埋める。女の腹と子宮を裂き、子供の頭を壁に打ち付けて粉砕し、呪うべき者たちを永久に根絶する。

 公然と行えない時は陰に隠れ、毒を盛った杯を、短剣の刃を、絞殺のロープを、鉛の弾丸を使う。相手の地位、品格、権威にかかわりなく、彼らの状況がどのようなものであろうと、公私にかかわらず実行する。私は常に教皇の、あるいは聖なる修道会であるイエズズ会の長の代理人の命じるままに動く。”

 イエズス会の構造はこの組織で教育を受けたアダム・ワイムハウプトが1776年5月1日に創立した、バイエルンイルミナティを公式に設立したときにも採用されたし、その他の多くの秘密結社でも同様だった。ワイスハウプトはドイツ、バイエルン地方のインゴルシュタットにあったイエズス会の大学でローマカソリック教会法を教えていた。この地方はヘンリー・キッシンジャーや現ローマ教皇などレプティリアン混血種のフロント組織を務める人物を多く生みだしたほか、ナチに愛された土地でもある。

 イエズス会の「宣誓」の思想を取り入れたワイスハウプトは、仲間の陰謀家と共に、ヨーロッパを始めとする世界各地に大混乱を起こし、イルミナティによる政治支配を目論んだ。そのための工作員を社会のいたるところに忍び込ませ、彼らを使って争いを起こすことで必要な変革をもたらした。フランス革命は彼らの秘密工作によって起きた事件のひとつで、表向きは、人々に自由を与えるというお題目が掲げられていたが、その背後には、常にイエズス会の指導者と、そのパートナーであるロスチャイルドの姿があった。バイエルンイルミナティの真のリーダーはマイヤーアムシェルロートシルト(ロスチャイルド)であり、ロスチャイルド家とイエズス会はずっと協力関係にあった。ロスチャイルド、ワイスハウプト、そしてイエズス会の指導層は、政治と金融と宗教を操って紛争や戦争を引き起こし、人々を互いに戦わせて、分割統治しつつ、その裏では両陣営を煽り、武器を与えていた。

 ワイスパウプトは次のように言っている。

 “我々の組織の大きな強みは人目につかない事である。どの様な場所でも、本当の名を明かしてはいけない。常に別の身分を語り正体を隠すのだ。フリーメイソンリーの底辺三位階はこれほど適したものはない。人々はこの位階者に慣れ切っており、何かあるなどとは考えもしない。したがってほとんど注意を向けられることがない。”

 イエズス会に教育され、操られていたのはワイスハウプトだけではない。ヨシク・スターリンや、ナチの要人も大半がそうだった。ナチ支配下のダンツィヒ(現グダニスク)で市議会長を務めたヘルマン・ラウシュニングは1939年にヒットラーから聞いた話を明かしている。

 “わたしはイエズス会から多くのことを学んだ。これまでのところ、カトリック教会の階層組織ほど威厳に満ちたものは地球上に存在しない。私はこの組織の多くをわが党《ナチ》に取り入れた。私が「結社の町」で、我々は世界を震撼させる青年を育てるのだ。”

 ドイツの防諜責任者だったヴァルター・シュレンベルクも、次のようなヒットラーの言葉を伝えている。

 “親衛隊はヒムラーがイエズス会の原理を手本にして作ったのだよ。イグナチオ・ロヨラが記述した会則と精神鍛錬の方法をヒムラーは正確にコピーしようとしたわけだ。親衛隊長官というヒムラーの肩書はイエズス会の総長に当たる。親衛隊の全体構造や、管理体制はローマカソリック教会の階層組織を忠実に模倣しているのだ”

 ヒットラー、ヒムラーそしてイエズス会で教育をうけたゲッペルスと、ナチの要人の大部分がカソリック教徒だったからこそナチスドイツと、ローマ教皇庁は密接な協調・協力関係にあったのだ。

 両者の関係はナチ崩壊以後の数十年で次々と明らかにされている。

 政治、金融、商業、メディア、そして軍部など、イエズス会のまわし者はあらゆる場所にいる。たとえばイエズス会が創設したジョージタウン大学出身のビル・クリントン、キューバの独裁者フィデル・カストロ、ジンバブエ大統領で大量殺人犯のロバート・ムガベ、戦慄のイスラエル前首相シモン・ペレスなどがそうだ。 

 第二次大戦のときはヒットラー、スターリン、そしてムソリーニがイエズス会とローマ教皇庁のネットワークに操られていたし、合衆国、ドイツ、ソ連の情報部も支配下にあった。

 ケネディ暗殺に関与したジェームス・ジーザス・アングルトンもイエズス会に操られていた。ナチス支援者のジョン・フォスター・ダレスは、CIA長官アレン・ダレスの兄弟で、自らも戦後は合衆国国務長官となった人物だが、こちらは息子がイエズス会の司祭になり、のちに枢機卿にまで昇進している。

 (私たちは“ファシズムは過去のもの”であるかのように思い込まされている。しかし現実はかってヒットラーが企図したものよりもはるかに徹底した包括的な“世界帝国”が作られようとしている。それはヨーロッパやアメリカの現状を見れば明らかな事のように思える。

 しかし、日本の各界の指導者の人たちは、そのことに気がついてないふりをしている。実際に気がついていない、ということは考えにくいのだ。

 私たちは、これらの人たちに対して、その人が“日本を国家として守ろうと考えているか”、あるいは“世界権力の手にゆだねてもいいと考えているのか”そのどちらなのかをよく見極める必要があるだろう。

 さし当り正当な根拠のないTPP賛成派の人たちは後者に属すると想定した方がいいかも知れない。)

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