2005  1 17

 

LPを再生するための装置について

 

 仮にLPを聴いてみようという気になったとして、その人たちにとって障害となるのは、オーディオ装置の問題であろう。

 通販のカタログで買える使い捨てみたいなものを除けば、アナログ関連の機器は大体高価なものだ。

  これはCDの出始めの頃 長岡鉄男が言った、中級以上のプレーヤーだったらアナログが上それ以下だったらCDが良い、という発言が今だに尾を引いていて、多くの人たちが “アナログが高いのは当然だ” ということを “定説” として受け入れてしまっていることによる。

 だからオーディオ雑誌に “CD再生とは違い、アナログは殆ど価格に正比例している” などと書いてある( a n a r o g Vol.3,12月号 )のを読んでも、疑問に思う人は少ないのだろう。

 アナログに限らず、一般にオーでイオというものは要するに金の問題だというように考えて、お金さえ沢山出せば高性能のものが買えるのだと思っている人が少なくないのだが、実際はそうではない。

 では安いもので良いのかと言えばもちろんそうではない。

 問題はLPに対する正しい認識に基づいて設計がなされているかが重要なのだ。

 20数年デジタルオーディオの時代が続いたおかげで、本来LPというものがどんな音がしていたのかが解らなくなってしまった、というようなことがある。そして増幅部分、スピーカーに関してはアナログかデジタルかということとは本来無関係の筈だが、現実はデジタルを標準として設計されるために、CDに合わせ込んで行く、そのためにアナログ再生が足を引っ張られるということになり勝ちなのだ。

 それに対して当店のシステムはLPの最上の再生を目指しているが、“ LPに合わせ込む”ということをしているわけではない。ウィスキーのコマーシャル風にいえば “ 何も足さない、何も引かない” ということを、基本にしている。

 時系列のダイナミックな変化に対する応答性、音の純度、鮮度、生命感は簡素なシステムによってのみ、達成される事が出来る。

 LPの基本技術が優れているお陰で、極めて簡素で安価なシステムによって、高度な再現性が実現している。

 オーディオショップなど高価なオーディオシステムをお聴き頂いた上で、当店へご来店頂ければ、ここで述べたLP再生に関する当店の見解を充分ご理解戴けると思う。

 

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